焦電型ナノ発電機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 23:11 UTC 版)
焦電型ナノ発電機とは、焦電体のナノ構造を利用して外部の熱エネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギーハーベスティングデバイスである。通常、熱電エネルギーのハーベスティングにはゼーベック効果(温度差によって電荷担体の非対称な拡散運動が起きる現象)が利用される。しかし、通常の屋外環境のように温度が空間的に均一な場合には、温度差として時間的な温度ゆらぎを利用するしかないが、ゼーベック効果ではそれが不可能である。その替わりとなるのが焦電効果(ある種の異方的な固体が熱ゆらぎによって自発分極を示す現象)である。最初の焦電型ナノ発電機はジョージア工科大学のZ・L・ワンによって2012年に実現した。将来的にこの新しいナノ発電機は、廃熱エネルギーのハーベスティングを通して、無線センサや温度イメージング、医療診断、および携帯機器に応用されると考えられる。
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