焦電体とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 焦電体の意味・解説 

しょうでん‐たい〔セウデン‐〕【焦電体】

読み方:しょうでんたい

焦電効果を示す物質総称温度変化によって結晶表面正負電荷生じ温度計測する焦電素子として利用される


焦電効果

(焦電体 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/19 06:37 UTC 版)

焦電効果(しょうでんこうか、: pyroelectric effect)とは、温度変化によって誘電体分極(表面電荷)が変化する現象をいう。この現象を示す物質は、焦電体と呼ばれる。焦電体は圧電効果を示すので、圧電体の一種でもある。また、強誘電体は必ず焦電体である。電気石は焦電効果を示すことからこの名前が付けられた。

なお、pyroelectric は焦電気のほかにパイロ電気ピロ電気とも訳され[1]、1824年にブリュースターによりギリシャ語で fire の意の pyro から名付けられた。

概要

電気石酒石酸といった誘電体結晶はその一部に熱を加え温度を変化させるとその表面の両端に正負に分極された電荷が生じる。この現象やこれによって生じる電気を焦電気と呼ぶ。なお加熱時にプラス帯電する端を同類端マイナスに帯電する端を異類端という。1756年ドイツ物理学者フランツ・エピヌスによって初めて確認されたものとされる。

焦電体は、温度変化の検出に用いられる。焦電体は、常温でも常に分極しているが、通常は表面にイオンを吸着しているので分極は観測されない。しかし、温度の変化によって分極が変化すると、変化分を電圧として検出することができる。この性質から、温度変化を電圧として取り出す焦電素子として用いられる。また、集光レンズと併用することによって赤外線センサに用いられる。

参考文献

  1. ^ 焦電効果について - トルマリン大調査

焦電体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/23 17:55 UTC 版)

誘電体」の記事における「焦電体」の解説

圧電体のうち、外から電界与えなくても自発的な分極有しているものを特に焦電体と呼ぶ。微小な温度変化に応じて誘電分極(およびそれによる起電力)が生じ性質名称の由来である。この性質赤外線センサなどに応用されている。

※この「焦電体」の解説は、「誘電体」の解説の一部です。
「焦電体」を含む「誘電体」の記事については、「誘電体」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「焦電体」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「焦電体」の関連用語

焦電体のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



焦電体のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの焦電効果 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの誘電体 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS