潜在円頂丘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 17:54 UTC 版)
潜在円頂丘(潜在ドーム)とは、地下浅いところで粘性の強いマグマが蓄積することでできる構造である。潜在ドームの一例として、1980年5月のセント・ヘレンズ山の噴火でできたドームがあげられる。火山の山腹が滑り落ちることで引き起こされた大規模な地滑りの後で始まった爆発的な噴火が起こり、そのために山腹に張り出した山体直下の潜在ドームは、弾ける様に崩壊した。現在のセント・ヘレンズ山は、馬蹄形カルデラ内部に新たな溶岩円頂丘が成長している。 北海道の有珠山は、活動の度に溶岩円頂丘や潜在円頂丘を形成する。1944年(昭和19年)の活動では、東麓に溶岩円頂丘・昭和新山が生まれ、1910年(明治43年)の噴火では北麓に潜在円頂丘の明治新山(四十三山)を作り出した。有珠山周辺に点在する金毘羅山、西丸山、東丸山などの小山は、いずれも有珠山の太古の活動で生まれた潜在円頂丘である。
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