湖に他から持ち込まれた魚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/01 20:52 UTC 版)
少なくとも24種の魚がユタ湖に導入され、そのうち、コイ、ホワイトバス、ブラックブルヘッド(ナマズの一種)、オオクチバスそしてウォールアイが個体数を増やしている。 鯉 固有種のボンネビル・カットスロートトラウトが乱獲により絶滅したのち、食糧元として1881年に導入された鯉がユタ湖で最大の個体数を誇っており、湖の生態系にかなりの悪影響を与えているといわれている。 鯉は生息個体数比率で91%、個体数にして750万匹にのぼるとされ、平均的なユタ湖産の鯉の重量は2.4kg、総計で18000トン以上になると見積もられている。鯉は湖底でえさを漁るため湖底の泥を巻き上げ、それが原因で湖の濁りを強める一因を作り上げている。さらに、湖底の泥を固着させ、また小魚の住処を提供している水草をつぎつぎと食べ漁っている。これらの水草が減ったため、湖面の風で水がかき回され、(湖が浅いため余計にこの現象がおきやすい)水が褐色に濁り、太陽光が湖底まで届かないために、残りの水草が生育に支障をきたすという悪循環が生まれている。住処を追われた固有種の小魚は容易にホワイトバスやウォールアイ、鯉やその他の肉食魚の餌食になってしまっている。 以上のような影響をもたらしているため鯉の生息数を減らす試みを現在思案中であり、鯉を動物のえさに加工して販売したりする案が考えられている。この目的は外来の(他の湖から持ち込まれた)肉食魚を除去して一度は湖から姿を消したボンネビル・カットスロートトラウトなどのユタ湖固有種が成育しやすい、本来の姿を取り戻すということにある。
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