測地学の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/17 06:26 UTC 版)
詳細は「子午線弧」を参照 測地学の起源は、紀元前3世紀にエジプトでエラトステネスが地球の大きさを求めたことに始まるといわれる。当時、夏至の日の正午にシエネの町(現在のアスワン)の深井戸の底を太陽の光が照らすことが知られていた。同じ夏至の日の正午、エラトステネスはアレキサンドリアにあった日時計の中央に垂直に立てられた棒の長さと、その影の長さとの比をとることで、太陽は天頂から南に 7.2° のところへくるということがわかった。アレキサンドリア-シエネ間は 5,000 スタディア(約920km)と知られており、さらに地球の大きさに比較して太陽までの距離は非常に遠いことから、地球に降り注ぐ太陽光線は平行な光線と考えることができることから、エラトステネスは地球の円周の長さを 5,000 × 360 ÷ 7.2 = 250,000 スタディア(約 46,000 km) と求めることに成功した。エラトステネスの計算した地球の円周の長さは現在の最も精確な値に比べてわずか15%大きいだけであり、当時の技術水準からみても驚くほどの水準であったと言われる。今日、この業績をたたえて、彼は『測地学の父』と呼ばれる。
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