液圧押出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 15:15 UTC 版)
液圧押出では、ビレットは金型に接する部分以外、全体が加圧された液体に接している。熱間・冷間・温間のいずれでも可能だが、加圧用の液体が安定している温度でなければならない。液体を封入するため水密性のあるシリンダを必要とする。液体を加圧する手法は次の2つがある。 定速押出 - ラムまたはピストンでコンテナ内の液体を加圧する。 定圧押出 - ポンプを使う。増圧装置を併用することもある。 次のような利点がある。 コンテナとビレット間に摩擦が全く生じないので、力が小さくて済む。結果として押出しが高速化でき、ビレットが熱を持たない。 一般に高い圧力をかけると素材の展延性が増す。 均質性が増す。 大きなビレットを使うことができ、大きな断面積の押出しが可能。 ビレットのかすがコンテナ内に残らない。 欠点は次の通りである。 押出し前にビレットと金型の間に隙間があると液体が漏れてしまうのでビレットの設置に注意が必要である。また、ビレット表面に欠陥がないよう事前のチェックと洗浄が必要である。 一般に液体を高圧状態に保つことは難しい。
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