消去主義的唯物論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 08:42 UTC 版)
詳細は「消去主義的唯物論」を参照 還元の試みはこれまですべて失敗してきたと考え、しかも、非還元的唯物論は不整合だと思う唯物論者は、最終的でもっとラディカルな立場を採用することもできる。それが消去主義的唯物論である。消去主義的唯物論は心的状態は日常の「素朴心理学」(フォークサイコロジー)がもちこんだ虚構的なものであると考える。消去主義者は「素朴心理学」を科学理論に類似したものと捉えるが、科学の発展の過程でその素朴心理学が間違いだと判明したなら、素朴心理学が想定していた実体もすべて放棄せねばならない。 パトリシア・チャーチランドやポール・チャーチランドのような消去主義者はしばしば、歴史上の間違っていたが、広く信じられていた理論や存在論の運命を持ち出す。たとえば、ある問題の原因が魔術だという信念は間違いだとわかると、その結果ほとんどの人はもはや魔女の存在を信じない。魔術は他の現象でもって説明されるようになったのではなく、ただ言説の中から「消去」されたのである。
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