活性化とチャネル開口
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 05:34 UTC 版)
「P2X受容体」の記事における「活性化とチャネル開口」の解説
P2Xの活性化には3分子のATPが必要であると考えられ、チャネル孔の開口には3つのサブユニットのそれぞれにATPが結合する必要があると思われていたが、その後、ATPは3つのサブユニットの境界部に結合することが判明した。ATPがP2X受容体の細胞外ループに結合すると、イオンチャネルのコンフォメーションの変化を引き起こし、イオン透過口を開口させる。最も受け入れられているチャネル開口のメカニズムは、第2膜貫通ドメイン(TM2)螺旋構造の回転と解離であり、3つのTM2が広がったその側面(孔)をNa+やCa2+といった陽イオンが通過すると思われる。陽イオンが進入すると細胞膜の脱分極が起こり、数多くのCa2+応答性細胞内反応が惹起される。チャネルが開口している時間は受容体を構成するサブタイプに依存する。例を挙げると、P2X1受容体とP2X3受容体はATP存在下で急速(数百ミリ秒)に応答性が低下(英語版)し、一方でP2X2受容体はATPが結合している限りチャネルが開いている。
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