水蓮王国の王子たち
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『水蓮王国の王子たち』(すいれんおうこくのおうじたち)は鳥図明児の、8ページの読み切り漫画作品。二色カラーで掲載された、幻想的な時代漫画。『水蓮運河』の序章の役割も果たしている。『グレープフルーツ』1984年通巻第16号に掲載、後に英訳された。『水蓮運河』単行本第1巻の冒頭に収録された。 内容 運河を支配して繁栄を極めていた水蓮王国。太子である蓮多流(レンダール)王子は、湖辺王国から人質に差し出された、波宇流(パウル)というまだ十歳にも満たぬ王子と出会う。彼は、水蓮王国の国王の養子となり、水蓮・湖辺両国の関係は良好で、明るい性格で美しい容姿の波宇流は、誰からも愛されたが、蓮多流は義弟に嫉妬していた。 ある時、蓮多流は波宇流に離宮の睡蓮の花を標的に弓を射ることを提案するが、睡蓮は王国の象徴であると言って、波宇流は拒む。その時、蓮多流は心から己の言動を反省し、睡蓮を的にするのを中止した。 その後、運河の対岸にある南大(ナンタイ)国と水蓮王国は戦争状態となり、湖辺王は南大国と同盟を結び、水蓮王国と敵対した。波宇流は水蓮王の養子として、王国のために戦うと誓ったが、国王は波宇流の言葉を信じず、彼の処刑を決定した。波宇流は睡蓮の花の上で死にたいと懇願する。 処刑後、波宇流は朱色の玉に変じた。水蓮王国は湖辺王国を併合した。蓮多流は義弟のために朱蓮多流(シュレンダール)と改名し、一生朱色の服しかまとわなくなった、という。
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