水盛管
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 19:56 UTC 版)
「みずもりかん」ゴム管(ゴムホース)の両端に数十センチ程度の長さの透明ガラス管を接続したものまたは、全体が透明なビニールホースをU字形に保持し水を入れたもの。途中に気泡が入らないように水を満たせば両端の液面は必ず水平になることを利用して離れた2点間の水準(高差)を求めたり確認に用いる。ゴム管やガラス管が市販されるようになった明治時代中期ごろから使われ始めた。使用にはホースの端を保持し、液面を視準するために二人必要になるが、片側に縦長バケツや液面合致をブザーで知らせる電子式水面計を取り付けた製品も発売されており、これらを用いれば一人作業も可能である。構造はホースが主であり安価で取り扱いが簡単な割に精度が高い。現代では精度の高い気泡管水準器や水準儀(望遠鏡レベル)が普及しているが、測点が数メートル以上離れていたり測点が平面ではない場合は気泡管水準器を用いるのは困難であるし、測点間の見通しが他物で遮られていたり測量器械用三脚を据え付けるスペースを確保できなければ水準儀を用いるのも不可能であり、このような状況では水盛管が多用されている。
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