水位管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 14:36 UTC 版)
ミッテルラント運河は主に貨物輸送に用いられているが、当初から水管理の役割も与えられていた。これには工業用・農業用の水供給や、交差する小河川が洪水を起こした際にヴェーザー川やエルベ川に放流するといった役割がある。運河からは、蒸発、浸透、閘門の操作といった理由で常に水が失われている。また水位は強風にも影響を受ける。運河は主に東西方向に向いており、強い西風が吹くと運河の末端では水位が40センチも上がることがある。船舶通航のために空頭高や喫水を常に一定に保証しておくためには、水位を常時管理しておく必要がある。 ミッテルラント運河とその支線運河への水供給の管理は、ミンデンの操作センターから行われている。この目的で、ベファーゲルンからホーエンヴァルテまでの間に数多くのポンプ局、排水設備、水位測定設備がある。 数少ない自然の河川だけでは運河に常時水を供給するためには不十分であるため、ヴェーザー川やエルベ川から運河に水を常にポンプアップしなければならない。ヴェーザー川の水供給量を十分にして、航行性を確保するために、ヴェーザー川の上流にダム湖のエダー湖(ドイツ語版)が完成し1914年に運用を開始した。ミッテルラント運河に水を供給するポンプ局は、ヴェーザー川に面するミンデンと、マクデブルクのローテンゼー閘門に置かれている。またすべての閘門にもポンプ局があり、閘門の水位の低い側から高い水位の側に水のポンプアップを行っている。 これ以外に、臨時に水供給を行う場所として、グラーフホルスト(ドイツ語版)近くのアラー川からのものがある。かつては悪名高かったアラー川の洪水を排水するために、全長3キロメートルの運河が建設された。1960年代にはあまりに頻繁にこの排水が運用されたため、アラー川の水はほとんど源流からのものではないほどであった。
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