母音の由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 15:41 UTC 版)
PIE=印欧祖語 i1 < PIE *ī, *ei i2 < 弱化した *ai (*ăi または *ui ) < PIE *ai, *oi ь < *i < PIE *i e < PIE *e ę < PIE *en, *em ě1 < PIE *ē ě2 < *ai < PIE *ai, *oi a < *ā < PIE *ā, *ō o < *a < PIE *a, *o, *ə ǫ < *an, *am < PIE *an, *on, *am, *om ъ < *u < PIE *u y < PIE *ū u < *au < PIE *au, *ou i2, ě2 の母音はi1, ě1 より分かれた。スラヴ祖語後期では i1 と i2、ě1 と ě2 に発音の区別はないが後の先行する軟口蓋音の変化に差が生じる。 スラヴ祖語後期のイェル ь, ъ は前期の i, u により、その i, u はPIE *e, *o による。 語末、特に閉音節で *ā > *ū (後に y)の変化も見られる。 スラヴ祖語 y の由来には他にゲルマン語の借用語の *ō がある。PIE *ō が *ā になっており固有語に ō の音が無かったところに借用語として持ち込まれた。 PIE *ə は語頭以外の音節でどのようになったか変化がたどれない。 PIE *eu はおそらくスラヴ祖語前期(あるいはバルトスラヴ祖語の時代)に *jau になり、後に *ju になった。 学者によってはPIEの長二重母音 *ēi, *āi, *ōi, *ēu, *āu, *ōu が二段階で変化したという説がある。*ēi, *āi, *ōi, *ēu, *āu, *ōu が語末で短音化して*ei, *ai, *oi, *eu, *au, *ou になり、後に後ろの i, u を失って*ē, *ā, *ō になったというものである。
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