母としての正室
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 01:14 UTC 版)
将軍ないし大名が正室及び側室の間に複数の男子がある場合、主に正室を母として生まれた男子のうち最年長の者を嫡男とする例が多く、側室の生んだ子がたとえ長男であったとしても庶長子として嫡男よりも風下に位置付けられることもあった。 正室、側室双方が生んだ子のいずれが家の後継者となるかについては、室の実家の家柄や勢力が作用することが大きく、嫡男と目された男子の養育や家臣には、後継後の家政の主流として期待される人物が配置されることが多いが、父たる当主のときどきの意向や子との方針の一致不一致や、その子の人格や品行や、それに伴う家臣の人望や非主流の思わくが左右することもあった。 また、正室の死没または離婚後に当主が継室(後妻)を迎え入れた場合、先妻の子が後継となるのが主流ではあったが、継室の生んだ子が後継者の候補に立てられる場合もあり、お家騒動にもつながった。この場合には、生母の実家の勢力の推移や家中の意志だけではなく、ときの為政者や上位家系の意向が左右することもあった。
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