模倣からの脱却
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/08 15:03 UTC 版)
多くの二眼レフカメラの基本構造はローライやリコーの模倣の域を出なかったが、いくつかのメーカーは模倣から脱却しようと努力していた。 ミノルタ(現コニカミノルタ)のミノルタコードシリーズではピント合わせをレンズ下のレバー式にすることによりピント合わせの迅速化を図った。このため目測に習熟すれば一瞬でピント合わせができる。 マミヤのCシリーズは二眼レフカメラでは珍しくレンズ交換が可能で、実際にいくつもの交換レンズが用意されていた。レンズ交換式のカメラは他にこのシリーズと同様に前板交換式だが日中レンズ交換ができないフォトレックスのレックスレフレックスシリーズ、コニカ(現コニカミノルタ)が製造した前玉交換式のコニフレックスシリーズ、ツァイス・イコンが製造したライカ判のコンタフレックスがあるが、どれも稀少品で、マミヤCシリーズが事実上唯一に近い。幅広い焦点距離のレンズに対応し接写撮影を実現するため、フォーカシングは蛇腹を使用するラック・アンド・ピニオン式とし、それらに対応した距離表示、露出倍数やパララックスの表示も実現していた。またマミヤCシリーズ用アクセサリーに、ビューレンズのあった場所にテイクレンズが来るようにカメラ本体を上昇させパララックスを補正するエレベーター状のアクセサリー「パラメンダー」があり、これを使えば速写性は損なわれるものの一眼レフカメラと同様パラララックスを根本的に解消できる。またフィルムは折り曲げず、背面下部から上部へ走行する方式のため、平面性の点でも有利であった。しかしこれらの特長の代償として重厚長大になってしまった。 ローライ自身もプログラム式の自動露出を装備して簡単撮影を実現した新シリーズのローライマジックを開発したが、コンパクトカメラの出現により販売は不振に終わった。
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