標準治療の確立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 07:27 UTC 版)
アメリカでは、1996年から上記化学療法のうち、毒性が強いCCNUをシクロフォスファミドに置き換える試みを開始し、予備試験では置き換え可能という結論が出ていたが、2006年秋、大規模な第三相の臨床試験の結果報告がなされ、少なくとも標準リスク群ではCCNUとシクロフォスファミドは置き換え可能であるという結論が確定した(どちらも5年無イベント生存率81%。後記論文 )。高リスク群も同様に置き換え可能であると推測される。 日本でも利用可能な化学療法によって極めて優秀な成績を高度のエビデンスをもって達成できたことにより、今後、この治療方法(シスプラチン、ビンクリスチン、シクロフォスファミドの3剤併用療法)を標準治療として採用することにより、日本の成績も大幅に改善されることが期待される。なお、アメリカだけでなく、ヨーロッパでも、現在、シスプラチンないしカルボプラチン、ビンクリスチン、シクロフォスファミドを中心とした化学療法によって優秀な成績を達成している報告が多いように思われる(エトポシドやメソトレキセートをさらに加える報告も多い)。
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