格付記号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 03:34 UTC 版)
日本における格付機関5社の格付記号は以下の通りである。「ムーディーズ」はムーディーズ・ジャパン、「他の4社」は日本格付研究所(JCR)、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン(S&P)、格付投資情報センター(R&I)、フィッチ・レーティングス・ジャパン。 〜長期債及び発行体格付の格付記号〜信用リスクムーディーズ他の4社信用リスクが低い(信用力が高い) Aaa AAA Aa AA A 中程度の水準 Baa BBB Ba BB B Caa CCC Ca CC 信用リスクが高い(信用力が低い) C 上記の格付記号は、格付機関により、公表している定義は異なるが概ね対応していると考えてよい。但し実際には同一企業に対して異なる格付が与えられることもあるため、特定企業の信用力を格付で見る場合には、各格付機関の格付分布における当該企業の相対的な位置を確認する必要がある。特に日本において格付機関間の格付格差は大きい。ただし、近年はいわゆる新BIS規制の影響もあり、極端な差異はみられなくなる傾向にある。例1)ムーディーズのBaaの定義「信用リスクが中程度と判断される債務に対する格付。中位にあり、一定の投機的な要素を含む」 例2)S&PのBBBの定義「債務を履行する能力は適切であるが、事業環境や経済状況の悪化によって債務履行能力が低下する可能性がより高い」例1及び例2の出典、ムーディーズホームページ、S&Pホームページ ムーディーズはAa〜Caaまで1〜3の数字を用いさらに細かく分類をしている。数字が大きくなると信用リスクは高くなる。 R&I、フィッチはAA〜CCまで+、-の記号をつけて分類している。+の記号は、信用リスクが低くなり、-の記号は信用リスクが高くなる。同様に、S&PはAA〜CCCまで、JCR AA〜Bまで、+、-の記号をつけて分類している。 R&I、JCR、S&Pが用いている格付記号は、フィッチが考案したものである。 上記の格付記号は、発行体格付及び長期債務に対して用いられるものである。短期債務や、中小企業の発行体格付などは、別の記号が用いられる。
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