朝鮮族の出身地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 15:23 UTC 版)
20世紀初頭には、満洲地区の朝鮮人はほぼ10万人いたと推定される。日本が朝鮮を併合して、満洲を勢力下に置き、五族協和を押し進めた20世紀の前半に、朝鮮総督府の政策で、朝鮮半島の北部の朝鮮八道でいう咸鏡道・平安道の朝鮮人を現在の中国の吉林省へ送り、南東部の慶尚道の朝鮮人を黒龍江省へ、南西部の全羅道の朝鮮人を遼寧省へ送り、それぞれの地域で約20万人、合計で約60万人の朝鮮人が移住したといわれている。在満洲朝鮮人の大部分は水田開拓・稲作に従事したが、製鉄所・炭坑などで働く人たちもいた。 朝鮮の独立とともに多くは帰国したが、満洲に残留した者も多く、その子孫が現在の中国東北部の朝鮮族の主体となっている。現在も朝鮮族が多く住む黒竜江省のハルビン市、チチハル市、ジャムス市、吉林省も延辺朝鮮族自治州、吉林市、遼寧省の瀋陽市、鞍山市など、各地での朝鮮族の朝鮮語方言(中国朝鮮語)や食習慣・日常習慣は上の述べた朝鮮半島の出身地の方言・習慣を色濃く反映している。
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