最適関税
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 07:42 UTC 版)
経済的効率性において、自由貿易を追求することは最善の策 であるが、関税を課すことは次善の策である。 関税賦課国の厚生が最大になる関税は最適関税(英: optimum tariff)と呼ばれる。一般には、それは自国の貿易無差別曲線と、貿易相手国のオッファー曲線(英語版)との接点で示される税(率)である。この場合、貿易相手国の厚生が同時に悪化する。したがってこの場合の政策は近隣窮乏化型の政策である。もし、相手国のオッファー曲線が原点を通る直線の場合、すなわち自国が小国の仮定を満たしている場合はいかなる関税も自国の厚生を悪化させる。 極めて限られた状況の中で、政治的な政策選択において関税を課すことがありうるし、理論的に最適な関税水準を考えることは無意味ではない。複数の国々が互いに関税報復を行った結果、最終的に、二者の間で自己の財を交換するときに、相互の満足を極大にするような交換量の組み合わせを示すものである、契約曲線(英語版)上にあることを示す状態に至る可能性が最も高くなる。
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