最小残余時間優先
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 04:28 UTC 版)
「スケジューリング」の記事における「最小残余時間優先」の解説
最小残余時間優先(英語版) (SRT) 方式は、最短ジョブ優先(英語版) (SJF) 方式とも似ている。この戦略では、キュー内で残り処理時間の推定値が最も短いプロセスをスケジューラが選択する。これはプロセスの完了までにかかる時間についての高度な知識または評価を必要とする。 あるプロセスを実行中に別のもっと短いプロセスが到着すると、動作中のプロセスは中断され(プリエンプション)、そのプロセスを2つの別々の計算ブロックに分けることになる。これはコンテキストスイッチを追加することになり、オーバーヘッドが増えることを意味する。スケジューラはキュー上の適当な位置に新たなプロセスを置かなければならず、これもオーバヘッドを生じる。 多くの場合でスループットを最大化するよう設計されている。 プロセスが要求する計算資源が大きいほど、待ち時間と応答時間が増大する。ターンアラウンド時間は待ち時間と処理時間の総和なので、長くかかるプロセスは特に大きく影響を受ける。全体としての待ち時間の総和はFIFOと同程度だが、長くかかるプロセスの完了まで他のプロセスを待たせる必要はない。 デッドラインに対する配慮は全くない。プログラマはプロセスがなるべく短時間で終了するよう気をつけるぐらいしかできない。 スタベーションは発生しうる。特に小さなプロセスが多数動作するシステムで発生しやすい。
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