曲面の極小モデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 08:23 UTC 版)
詳細は「エンリケス・小平の分類」を参照 すべての既約複素代数曲線は、一意に滑らかな射影曲線に双有理であるから、曲線の理論は自明である。曲面の場合は、最初に1900年頃にイタリア学派の幾何学者たちにより研究された。グイド・カステルヌオボ(英語版)(Guido Castelnuovo)の収縮定理は、本質的には任意の曲面の極小モデルの構成する過程を記述した。定理は、任意の非自明な双有理写像 f:X →Y が −1-曲線を滑らかな点へと収縮させるはずであり、逆にそのような曲線は滑らかに収縮できることを言っている。ここに、−1-曲線は滑らかな有理曲線 C で、自己交叉 C.C = −1 である。そのような曲線は、K.C=−1 であり、もし標準クラスがネフ(nef)であれば曲線は −1-曲線を持ちえないことを示している。 カステルヌオボの定理は、滑らかな曲線から極小モデルを構成するためには、曲面上のすべての −1-曲線を収縮させ、結果としてできる多様体 Y が K がネフ(nef)である(一意の)極小モデルであるかまたは、ルールドな曲面(これは2次元ファノファイバー空間と同じであり、射影平面であるかまたは曲線上のルールドな曲面であるかのことを言う)であるという定理である。第二の場合には、X に双有理なルールドな曲面は、射影直線と曲線の積に一意に同型があるにもかかわらず、一意ではない。
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