曖昧さ?の証明とは? わかりやすく解説

曖昧さ?の証明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 21:09 UTC 版)

ウッドの記法」の記事における「曖昧さ?の証明」の解説

"結晶軸取り方"は標準化されていて、それ以外取り方をしないので、行列による記法ウッドの記法には共に曖昧さが無いことを先に説明した。ここでは、敢えて結晶軸取り方が標準化されていない』つまり、『結晶軸取り方に任意性がある』場合言い換えればウッドの記法や行列による記法の定義が結晶軸ではなく基本並進ベクトル基づいて定義されていたとした場合表記本質的な曖昧さ生じることを数学的に証明してみよう。 証明 c 1 → , c 2 → {\displaystyle {\vec {{c}_{1}}},{\vec {{c}_{2}}}} がある表面理想表面格子 L {\displaystyle {L}} の基本並進ベクトルとする。このとき d 1 → = c 1 → , d 2 → = c 2 → − c 1 → {\displaystyle {\vec {{d}_{1}}}={\vec {{c}_{1}}},{\vec {{d}_{2}}}={\vec {{c}_{2}}}-{\vec {{c}_{1}}}} も又同じ格子 L {\displaystyle {L}} の基本並進ベクトルである。 このとき、 c 1 → , c 2 → {\displaystyle {\vec {{c}_{1}}},{\vec {{c}_{2}}}} を c 1 → {\displaystyle {\vec {{c}_{1}}}} 方向に3倍しc 2 → {\displaystyle {\vec {{c}_{2}}}} 方向に2倍することで得られる格子を L 1 {\displaystyle {L}_{1}} d 1 → , d 2 → {\displaystyle {\vec {{d}_{1}}},{\vec {{d}_{2}}}} を d 1 → {\displaystyle {\vec {{d}_{1}}}} 方向に3倍しd 2 → {\displaystyle {\vec {{d}_{2}}}} 方向に2倍することで得られる格子L 2 {\displaystyle {L}_{2}} としよう。このとき L 1 {\displaystyle {L}_{1}} の基本並進ベクトルは、 f 1 → = 3 c 1 → , f 2 → = 2 c 2 → {\displaystyle {\vec {{f}_{1}}}=3{\vec {{c}_{1}}},{\vec {{f}_{2}}}=2{\vec {{c}_{2}}}} L 2 {\displaystyle {L}_{2}} の基本並進ベクトルは、 g 1 → = 3 d 1 → , g 2 → = 2 d 2 → {\displaystyle {\vec {{g}_{1}}}=3{\vec {{d}_{1}}},{\vec {{g}_{2}}}=2{\vec {{d}_{2}}}} である。 ここで g 2 → {\displaystyle {\vec {{g}_{2}}}} の終点が、 L 1 {\displaystyle {L}_{1}} の格子点だと仮定する整数 z 1 {\displaystyle {z}_{1}} , z 2 {\displaystyle {z}_{2}} により、 g 2 → = z 1 f 1 → + z 1 f 2 → {\displaystyle {\vec {{g}_{2}}}={z}_{1}{\vec {{f}_{1}}}+{z}_{1}{\vec {{f}_{2}}}} となるが、このことは、 ( 3 z 1 − 2 ) c 1 → = 2 ( 1 − z 2 ) c 2 → {\displaystyle (3{z}_{1}-2){\vec {{c}_{1}}}=2(1-{z}_{2}){\vec {{c}_{2}}}} となることを意味する。ここで、 c 1 → , c 2 → {\displaystyle {\vec {{c}_{1}}},{\vec {{c}_{2}}}} は一次独立であるため、 3 z 1 − 2 , 1 − z 2 {\displaystyle 3{z}_{1}-2,1-{z}_{2}} は共に0でなければならない。従って、 z 1 {\displaystyle {z}_{1}} は整数ではありえない。このことは矛盾である。 従って、 g 2 → {\displaystyle {\vec {{g}_{2}}}} は、 L 1 {\displaystyle {L}_{1}} の格子点ではない。このことは L 1 {\displaystyle {L}_{1}} と L 2 {\displaystyle {L}_{2}} が格子として異なることを意味する。■

※この「曖昧さ?の証明」の解説は、「ウッドの記法」の解説の一部です。
「曖昧さ?の証明」を含む「ウッドの記法」の記事については、「ウッドの記法」の概要を参照ください。

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