春秋・正統論とは? わかりやすく解説

春秋・正統論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:52 UTC 版)

正名 (思想)」の記事における「春秋・正統論」の解説

春秋」および「正閏論」も参照 歴史書の『春秋』は、儒教教説によれば孔子君臣の分を正すために制作した史論的な歴史書であるとされるとりわけ各国君主の「死」の言い方爵位名称など記述にそれが表れているとされる。『春秋』は経書一つ含められ伝統的に儒学者たちに重んじられた。 そのような春秋』の伝統並行して儒教では古くから「王」という称号議論の的になってきた。すなわち、戦国時代には「戦国七雄」として知られるように各国君主「王」名乗ったが、儒教においては複数君主同時に「王」名乗ることは有ってならないとされる「王」に関してその他にも、『孟子』『荀子』で論じられる王覇の辨」(王道覇道区別) や、『孟子恵王下篇論じられる一夫」(湯武放伐正当化)などの「王」論がある。 以上のような『春秋』と「王」論の伝統踏まえて後世史論においては正統論」が論じられた。正統論はとりわけ宋代盛んになり、欧陽脩蘇軾司馬光・章望之・朱熹らによって、主に三国時代曹魏蜀漢をめぐる正統論争展開された。この正統論争論点になったのは、『春秋公羊伝』に由来する一統」と「居正」の対比問題、すなわち、王朝の成立条件政治的支配力なのか君臣徳義なのか、という問題だった。そのような正統論争背景として、司馬光資治通鑑』、朱熹資治通鑑綱目中国語版)』などの歴史書著され、日本でも広く読まれた。また日本では南北朝正閏論古くから論じられた。

※この「春秋・正統論」の解説は、「正名 (思想)」の解説の一部です。
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