映画『さようならCP』
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「全国青い芝の会」の記事における「映画『さようならCP』」の解説
1972年には、青い芝の会の活動を取材したドキュメンタリー映画『さようならCP』が原一男監督により制作された。「CP」は脳性麻痺を意味する英語 "Cerebral Palsy" の略。この映画には青い芝の会の会員らが出演し「障害者だからといって殺されていいわけじゃない。私たちも人間として自由に生き、そして生活を生きたいのです」と街頭演説する様子が映された。 それまでタブーとされていた「障害者の性」についても語られ、会員らが自らの性体験を赤裸々に語った。しかしその内容が買春や強姦であったことが語られ、不良仲間に誘われて強姦し「そのとき初めて自分の性が満たされたと思った」という発言もあった。また青い芝の会には女性会員もいたが、監督が性体験について語らせたのは男性障害者ばかりであった。そのため後に女性差別であるとしてフェミニズムの立場から批判されることになる。この時代には日本でもすでにウーマンリブ運動が起こっていたが、映画がDVD化された際の特典映像の対談で、原一男は「この頃はフェミニズムについて意識がなかった」と述べている。 また撮影当時すでに横田は結婚しており、原は横田の家庭内でも撮影し、横田の妻(脳性麻痺者)と子供も撮影。妻には撮影を拒否されたが監督は撮り続け、怒りのあまり妻が唇を噛みしめて口から血を流すシーンが映された。そのため横田も最後は早く撮影を終わらせようとしたが、原の妻から「横田さん、撮影を終わらせたいなら逆立ちくらいしないと」と挑発されたという。
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