日本文化の転換期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 17:30 UTC 版)
フランスの美術史家ネリ・ドゥレ(Nelly Delay)によれば、17世紀初頭は新しい芸術がつぎつぎに生まれた日本文化の一大転換期である。狩野派や土佐派の伝統的な絵師に加えて岩佐又兵衛のような画家が登場し、彼らは祭りや享楽的な都市生活をテーマとする新しい風俗画を描いた。彼らの作品は従来の教養主義的なものとは異なり、日常性が志向されたのである。ドゥレは、こうした文化の大転換にあたってはヨーロッパ諸国との交流が大きな役割を果たしたと指摘している。彼によれば、異国から長崎にもたらされた珍奇な品々が日本商人の手によって各地にひろがり、その影響のもと、日本国内の工芸品や絵画に新しい意匠や趣向がとりいれられるようになったとみられるのである。
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