日本におけるクロノメーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 01:11 UTC 版)
「クロノメーター」の記事における「日本におけるクロノメーター」の解説
1960年より前には、日本の時計メーカーはクロノメーター規格に合致していなくても精度が他より高めの時計の文字盤に勝手にクロノメーターの文字を入れたり、場合によっては全く精度も変わらない単に文字だけ入れる偽物を作っていた。 1960年にセイコーが自社検定ながらクロノメーター規格に準じる検定を行ない歩度証明書を添付した「グランドセイコー」を発売、1962年にシチズンがクロノメーター優秀級に準じる「シチズンクロノメーター」を発売した。これに対しスイスから「時計歩度公認検定局によらない検定でクロノメーターの表記をすることは国際協定違反であるから中止すること」「速やかに日本国内に時計歩度公認検定局を設置すること」という要求があった。これを受けて1966年にはセイコーが自社検定品へのクロノメーター表記を中止した。また1968年に日本クロノメーター検定協会が発足、1969年に日本時計検査協会に業務委託する形で検定を開始、1970年には国際クロノメーター検定協会の審査に合格した。セイコーのキングセイコークロノメーター、シチズンのクロノマスターやレオパールハイネスなどがこの検定を受け、「Chronometer OFFICIALLY CERTIFIED」(公認クロノメーター)と文字盤に表記し発売された。 しかしその後クォーツに押されて検定数が激減し、1984年に日本クロノメーター検定協会は解散した。このため1998年に発売されたセイコーのクレドール・クロノメーターはスイスに送ってC.O.S.Cの検定を受けている。
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