日常生活における困難
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 08:57 UTC 版)
当事者が普段の生活で気になったり困ったりする事項として、次のようなことが挙げられる。 同一性が保持されない。例:本棚の本が巻数ごとにきちんと並んでいない(一見乱雑でも、本人のこだわりとして寸分違わず配置していることもある)。 例:同じ時間にくる電車・バスでも、形式、塗色、内装などが異なる(細部であっても許容できない場合もある)。 未経験、予想外の状況、急な予定変更(特に本人にとって不都合な事態が生じた場合)。例:学校などで行事のため、普段と日課が変わってしまった。 例:楽しみにしていた行事が、突然中止になった。 例:気に入っていたおもちゃなどが、紛失・破損してしまった。 本人のこだわりが、内的要因、外的要因を問わず、できなくなってしまう。例:周囲の人が本人のこだわりによる行為と理解しておらず、その行為をやめさせてしまう。 同一性のなさや、先の見通しが立たないこと、自分のやりたいこと(特にこだわり)が実現できないことに対して、非常に不安やストレスを感じる場合が多く、そういったことに対するストレス耐性は強くない人が多い。[要出典] ストレスが過度に高まった状態で、さらにストレスを増加させる事態(普段は本人も気にしないような日常の些細な出来事でも)に遭遇すると、それをきっかけに突然奇声を上げるなどの「パニック」を起こしたり、自傷行為や他害行為を行うこともある。ストレスの原因が取り除かれるか、またはパニック行為が終わった後は、普段の状態に戻るが、情緒の不安定さはしばらく続くこともある。 しかし、事前に連絡を受けていたり、詳しい内容を把握できていれば、たいていのことは納得して受け入れることが多い。
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