旅行会社との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/21 18:29 UTC 版)
「ツアーオペレーター」の記事における「旅行会社との関係」の解説
ツアーオペレーターとしての業務は基本的に旅行会社との取引であり直接旅行者と取引をしないので、日本の旅行業法による旅行業登録は不要であった。本来ツアーオペレーターは旅行会社ではないが、最近ではツアーオペレーターとして旅行会社からの依頼された手配を行いながら、同時に旅行業登録を行い第1種旅行業者としてインターネットなどで直接旅行者と取引してFIT向けのホテルや観光などの手配を行う会社も多い。また、ジャルパックのように元々はパッケージツアーのホールセラーであった旅行会社がツアーオペレーター業に進出してきている例もある。以前は旅行会社とツアーオペレーターの区分は比較的はっきりしていたが、昨今はかなり曖昧になっている。 さらに最近は前述のように地上手配に加えて航空機の手配まで行うツアーオペレーターも多い。これをユニット手配という。また、旅行会社の中には自社でツアー企画をせず、ツアーオペレーターが持ち込んだ企画をそのまま自社ツアーとして実施する例も多い。ツアーオペレーターは旅行会社より現地事情に詳しいので持ち込み企画にはメリットがあるのも事実だが、反面、同じ企画を複数の旅行会社に持ち込むことが多いため、旅行会社は違っても内容はほとんど同じというツアーが市場に多くなっている一因ともなっている。 ユニット手配や持ち込み企画の増加は、競争の激しい旅行業界で旅行会社が営業や販売に注力するため企画や手配をアウトソーシングするという必然的な動きともいえる。しかしながら、企画力や手配力は営業力、販売力以上に旅行会社の生命線とも言えるものであり、これらをツアーオペレーターといういわば下請けへ丸投げすることは旅行会社が自らの力を弱めることになり、ひいては旅行会社の存在意義にも関わってくる問題となるのではないかと懸念する声もある。
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