新生児搬送用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 20:39 UTC 版)
主に中・小規模の産婦人科病院からの要請で、新生児集中治療室 (NICU) での処置が必要とされる場合(妊婦が30歳代以上の場合の 高齢出産 や、超早産等でハイリスクを伴う出産時)に、総合周産期母子医療センターに指定された病院から医師と看護師が同乗し、新生児や妊婦に医療行為を施しながら病院へ搬送する際に使用される。 かつて新生児搬送用ドクターカーは大型保育器(昔は保育器も無駄に大きく、車内で随分とスペースを占めていた)などの医療機器を積載する為、それらを安定して動かす電源と車内スペースを多く確保する観点からトラックやマイクロバスをベースにした大型の車両が多かった。しかし最近では性能が向上・小型化した医療機器が全国のNICUに一般的に普及したことに加え、搬送途中の不安定な車内を医療スタッフが動き回るというケースは無い、という事実が共通認識となってきた事により、そもそも大型車である必要性自体が無くなった。これを受け、現在は商用ワンボックスカーベースで十分に運用が可能な車両が登場している。旧来型のトラック・マイクロバスベースのタイプのものと比較しても車両の取り回しが優れており、さらに導入コスト・維持コストが安く抑えられ、しかも搭載している医療機器の性能は格段に高いことから、今後 商用ワンボックスカーベースの車両が主流になっていくものと思われる。 新生児搬送用ドクターカーは主に総合周産期母子医療センター指定病院が所有している。 青森県立中央病院 大阪府立母子保健総合医療センター(大阪府和泉市) 安城更生病院(愛知県安城市) 鹿児島市立病院 国立病院機構三重中央医療センター 埼玉県立小児医療センター 順天堂大学医学部附属静岡病院(静岡県伊豆の国市) 静岡県立こども病院(静岡県静岡市葵区) 聖隷浜松病院(静岡県浜松市中区) 社会医療法人生長会ベルランド総合病院(大阪府堺市中区) 今給黎総合病院(鹿児島市) など
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