新ローマ筆記体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/28 18:35 UTC 版)
新ローマ筆記体は、小文字筆記体または後期ローマ筆記体とも呼び、古ローマ筆記体から発展した。西暦3世紀から7世紀ごろに使われ、現代人にとってより見わけやすい文字を使用している。a、b、d、e は今の人間に親しみやすい形をしており、それ以外の文字もベースラインの上で大きくサイズや位置を変えることなく、互いの比率を保って書かれる。この書体を部分的には元にして「カロリング小文字体」として知られる書体が発明され、9世紀にアーヘンとトゥールで発達し、カール大帝の帝国において手書き書体を統一する目的で普及された。カロリング小文字体はその後読みにくいブラックレターに発展して使われなくなっていたが、ルネサンスで復興され、現代の小文字の元になった。アンシャル体と半アンシャル体もおそらく新ローマ筆記体から発達したものと考えられ、a、g、r、s の形がとくによく似ている。 Jan-Olaf Tjäder によると、新ローマ筆記体はアンシャル体だけではなく、中世に使われたすべての書体に影響した。ゲール文字は、アンシャル体が後世まで使われた例である。
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