文学研究の自己規定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/09/12 03:05 UTC 版)
19世紀の終わりから20世紀には、言語研究は言語学という国や地域によらない学問領域を育て、個別言語の研究はその部分領域であるという認識が広まってきた。これに対し、ドイツでは文学研究をLiteraturwissenschaftと呼ぶようになってきたが、日本では文学学と呼ぶことはできないこともあり、文芸学という呼称が次第に定着しつつある。 ただし、ドイツ語のLiteraturwissenschaftには、例えば英語で厳密に対応する言葉がない。そして比較的重なると思われるliterary criticismは日本語では「文芸評論」と訳されることも多く、実践としても重なる部分が多いが、これは日本では学問名称としては使いにくい(むろんこれは呼称の価値付けをしようとするものではない)。人文学の呼称は領域確定の問題を同時に含むものであるが、これが国ごとにが微妙にずれや交錯を含むため、こうした学問について地域性を完全に離れたものとして語ることは依然難しい状況にある。
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