文学と鬼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 21:14 UTC 版)
百鬼夜行 平安時代に都の中を歩いてゆくとされた化け物行列のことである。『宇治拾遺物語』巻1の17で修行僧が龍泉寺という寺で、百鬼夜行に遭ったという話が語られている。また、『今昔物語集』巻14には若者が百鬼夜行に遭ったという話が収められている。当時、百鬼夜行を目撃すると死んだり病気になるなどと恐れられていたが、この2つの話はいずれも信仰が身を助けたという話に帰結している。 赤鬼・青鬼 『宇治拾遺物語』巻1には、瘤取り爺の説話が所収されているが、爺が目撃した鬼として、赤い者や青い者、目が一つの者、口が無い者など、様々な異形の者がいたとしている。色ごとに性格も違うという。また、厄を持つ鬼を「穏鬼」と呼んでいる。 藤原千方の四鬼 藤原千方に使役されたといわれる4人の鬼。 羅刹国 『大唐西域記』巻11 僧伽羅国(シンガラこく)の僧伽羅傳説の女羅刹国と似た『今昔物語集』巻5に登場する僧伽羅が漂着した女性の鬼しか存在しない島。後に日本の南方あるいは東方に存在すると信じられるようになった。 羅城門の鬼 渡辺綱が腕を斬り落としたとされる鬼。 安達ヶ原の鬼婆 仕える姫の病を治すために妊婦の胎内の胎児の生き胆を求めていた乳母が安達ヶ原で妊婦を殺害して胎児の生き胆を得たが、殺した妊婦は成長した乳母の実の娘であったことを知り、鬼に変じたとされる伝説。後に能の「黒塚(安達原)」の原案となった。 泣いた赤鬼
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