支出比率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 21:05 UTC 版)
s 21 {\displaystyle s_{21}} を財2への(財1に対する)支出比率 s 21 ≡ p 2 x 2 p 1 x 1 {\displaystyle s_{21}\equiv {\frac {p_{2}x_{2}}{p_{1}x_{1}}}} とする。相対価格 p 2 / p 1 {\displaystyle p_{2}/p_{1}} が変化すると、相対支出: d s 21 d ( p 2 / p 1 ) = x 2 x 1 + p 2 p 1 ⋅ d ( x 2 / x 1 ) d ( p 2 / p 1 ) = x 2 x 1 ( 1 + d ( x 2 / x 1 ) d ( p 2 / p 1 ) ⋅ p 2 / p 1 x 2 / x 1 ) = x 2 x 1 ( 1 − σ 21 ) {\displaystyle {\frac {ds_{21}}{d\left(p_{2}/p_{1}\right)}}={\frac {x_{2}}{x_{1}}}+{\frac {p_{2}}{p_{1}}}\cdot {\frac {d\left(x_{2}/x_{1}\right)}{d\left(p_{2}/p_{1}\right)}}={\frac {x_{2}}{x_{1}}}\left(1+{\frac {d\left(x_{2}/x_{1}\right)}{d\left(p_{2}/p_{1}\right)}}\cdot {\frac {p_{2}/p_{1}}{x_{2}/x_{1}}}\right)={\frac {x_{2}}{x_{1}}}\left(1-\sigma _{21}\right)} も変化する。このように、財2の相対価格の上昇が財2への支出を増加させるかどうかは代替の弾力性が1よりも大きいかどうかに依存する。 財2の価格の上昇は、(需要を一定とした下で)財2への支出を増加させる(価格効果)。一方で、財2がギッフェン財でないのであれば、財2の相対価格の上昇は財2への需要、すなわち財2の消費量を減少させる(需要効果)。需要効果は財2への支出を減少させるように作用する。これら2つの効果のどちらが上回るかは代替の弾力性の大きさに依存する。 代替の弾力性が1よりも小さいときは、価格効果が需要効果を上回る。このとき2つの財は補完財であるという。 代替の弾力性が1よりも大きいときは、需要効果が価格効果を上回る。このとき2つの財は代替財であるという。 代替の弾力性が1であるとき(コブ=ダグラス型関数のとき)は、価格効果と需要効果が一致する。つまり、支出シェアは価格に依存しない。
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