描かれた友人たちについて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/27 16:14 UTC 版)
「エニグマ変奏曲」の記事における「描かれた友人たちについて」の解説
本作品には、エルガー自身と妻アリスを含めるならば14人の「友人」たちが描かれているが、エルガーは何らの明確な基準をもって彼らを選んだわけではない。もとより、エルガーに自らの交友関係を余すところなく描く意図はなかった。 描かれた友人の多くはアマチュア音楽家であり、職業音楽家は教会オルガニストの G.R.S. ただ一人である。その彼さえ、音楽家としては描かれておらず、彼の飼い犬に関連して描かれているにすぎない。もっとも、エルガーは最初から私的な友人たちに限った作曲を意図していたわけではなく、アイヴァー・アトキンスやニコラス・キルバーン、そしてパリーといった作曲家たちをも描こうと試みていた。しかしながら、エルガーは彼らの音楽性を自身の『変奏曲』に調和させて取り込むことに苦心したようで、結局、彼らのための変奏は下書きさえも作曲されることはなかった。 自身も変奏に描かれたドラ・ペニーは、描かれた友人たちについて、次のように述べている: The friends were chosen, not because he [Elgar] had any particularly great regard for each one, but because the thought of them gave him ideas which could be described in music.エルガーが(変奏曲に描かれた)友人たちを選んだのは、彼らに特別な好意を抱いていたからではない。エルガーが彼らについて考えることで、音楽によって描写できるような着想を得たからである。 —
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