振り飛車としての袖飛車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 02:05 UTC 版)
△ 歩 ▲ なし第2-1図 ▲7五歩まで △ 歩 ▲ 歩二第2-2図 △7二飛 まで 振り飛車党の棋士やオールラウンド・プレイヤーの棋士が袖飛車を採用する場合、右玉にして振り飛車のような使い方をする場合がある。 窪田義行(二段目にいる飛車の下を玉が通り袖飛車の右に移動)、土佐浩司(飛車を下段に落とし玉をさらに右に移動)や中田功(右玉の壁となった飛車を相手に狙わせ捌く)などに実戦例がある。 「耀龍(ようりゅう)四間飛車」の大橋貴洸や、十八番のひねり飛車を持つ斎藤明日斗は居玉のまま袖飛車を使う。対局の進行上、居玉から右玉に変化する場合もある。力戦調のダイレクト向かい飛車が得意な大石直嗣は終局まで、袖飛車も居玉も全く固定した位置のまま勝利した(居玉の周囲5マスには自駒が全くなかった)。 他に上記の、袖飛車の形にして居飛車急戦船囲いの玉頭を直撃する手段は中飛車以外にも採用される場合がある。第2-1図のように△3二金型振り飛車の場合にこうした手段をとって反撃する指し方が生じる。 振り飛車穴熊で相手が居飛車急戦できた場合、早稲田大学将棋部『史上最強!ワセダ将棋』(講談社、1982年)では、上図例などのように袖飛車にして戦う方法を教えていた。これは逆に居飛車穴熊側の場合には7筋(後手なら3筋)に飛車に振って玉頭を狙う戦い方も知られている。
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