技としての手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 10:12 UTC 版)
手は日本伝統の技芸などでは、特定の技法やそれによって構成されるものを指したりする。「本手」とは伝統音楽において本格的な手(曲)・本来の手(曲)、あるいは元々の旋律を指し、「派手」は前者の、「替手」は後者の対義である。また、歌・唄に対して「手」と呼ぶときは、声楽に対する器楽、あるいは楽器が奏する旋律、旋律型、技法を指す(旋律型としての「楽の手」、技法としての和琴(わごん)の「折る手」や箏の「押し手」、三味線の「摺り手」など)。 なお「手事」は、地歌など三曲の音楽において、唄と唄との間に置かれた長大な器楽部分であり、まさに手によってなされる事の意である。また、「合いの手」は唄と唄の間をつなぐ、手事よりも短い旋律であり、これも同様の意味から来ており、本来、手拍子とは無関係とされる。また、従来の曲に新しいパートを付ける(編曲、アレンジする)事を「手付け」と呼ぶ。これに対し、唄を付けるのが「節付け」である。 相撲などでいう「決まり手」も決まり技という意味で使われる。 琉球の挌闘術である手は、挌闘技法のことであり、これは英語においてarm(腕)が武装・軍備を指すこととも通じる。空手はかつて唐手と書いてトウテイ(トウティ)と読み(参考:Wiktionary:en:karate)、中国から伝わった挌闘技法(をベースにしている)を意味した。
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