打込とは?

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ぼっ‐こ・む【打込】

〔他マ五(四)

勢いよく投げ込むまた、激しく追い込むぶっこむ

*虎寛本狂言武悪室町末‐近世初)「みぞ河へぼっこふで」

むぞうさに差す。刀などをあらあらしく腰に差す。ぶちこむ

浄瑠璃源平武将論(1662)五「太刀ほっかうで」


ぶち‐こ・む【打込】

〔他マ五(四)〕 (「ぶち」は接頭語勢いよく中に入れる。ほうり込むまた、無理に押しこめる。叩きこむ

雑兵物語(1683頃)下「此鉄炮を以てうったれば、仕合とみゃうたんへ先目当をぶちこんで」

浄瑠璃丹波与作待夜の小室節(1707頃)中「前の勝をぶちこんで五百余りしすごし


ぶっ‐こみ【打込】

〔名〕

いろいろなものを入れること。また、そのように作ってあるもの。

洒落本真女意題(1781)「ふところより、ぶっ込のやうな紙袋出し

② 「ぶっこみづり打込釣)」の略。

無縁仏葬ること。また、その共同墓地


ぶっ‐こ・む【打込】

〔他マ五(四)〕 (「ぶちこむ(打込)」の変化した語)

うちこむ投げ入れるたたきこむ

雑兵物語(1683頃)下「敵も味方一度に鑓をぶっこんだ所で

混ぜこむ。混ぜ入れる。

③ (刀などを腰に)さす。おびる。

落語無学者論(1894)〈禽語楼小さん〉「長物一本打(ブ)っ込んで通ひ慣れたる土手八丁


うち‐こみ【打込】

〔名〕

たたいたり、突いたりして物を中へ入れること。

青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏「琴の図と『うつしよ』の四字を、銀で打込(ウチコミ)にした菊版半切切放し

② 人にほれこむこと。また、物事熱中すること。

故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉七「彼女の彼への並々ならぬ打込みも与って力があった」

能楽基本的な型。扇または手に持つ小道具頭上から腹部前に下ろし正面をさすもの。

文楽人形の型。戦い様子表わす動作で、刀などをかざしながら足拍子を踏むもの。

(5) 能楽囃子(はやし)手くばりの一つ。曲の中間で、それまで続けてきた囃子一段落をつけるもの。主に、大鼓小鼓だけで演奏する。

檜垣型付(1665)「小皷は常の打込をうつ事本也」

(6) 文楽下座囃子遠寄せ囃子激しくたたみ込んではやすもの

(7) 歌舞伎幕開き幕切れなどで、大太鼓勢いよく打つこと。

絵本戯場年中鑑(1803)上「打込(ウチコミ)〈略〉是より二ばん目はじまり、左様に御らん下さり升(ませ)ふといふ時、打こむ太鼓なり」

(8) 剣道相撲などのけいこで、基本動き会得するために、続けざまに、相手にうってかかること。

(9) 球技で、相手の陣へ球を強く打ち入れること。

(10) 野球などで、くり返し球を打っ練習すること。

(11)囲碁で)

(イ) 相手の陣へ石を打ち入れること。

(ロ) 何回対局して一定の回数相手勝ち越すこと。手合割り改め勝負

(12) 釣りで、さおを振ってねらった水面に針を入れること。

(13) 清酒醸造の一工程仕込んだ枝桶を、発酵経過見計らって順次親桶合併すること。

俳諧・続有礒海(1698)雑「打こみの酒の友来るしぐれ哉〈夕兆〉」

(14) 紡織機操作の一工程。経(たていと)の間に通した緯(よこいと)を筬(おさ)で打ち入れること。

(15) (「うちごみ」とも) 順序なく入り交じること。→打ち込みの軍(いくさ)。

(イ) 合戦などの際、順序不同入り交じって馬に乗ること。

太平記14C後)一二畿内近国の勢打込(うちコミ)に」

(ロ) 一つ所さまざまな人が入り交じること。

正秀芭蕉書簡元祿七年(1694)九月五日「両門の連衆打込之会相勤候」

(16) がどっと押し寄せること。

海に生くる人々(1926)〈葉山嘉樹〉六「動揺以上に浪の打込みが甚しく」

(17) 若い女のたもとなどに、手紙名刺などを入れることをいう、不良仲間隠語

浅草紅団(1929‐30)〈川端康成〉一五「『握り障り話しプログラム落ちますよ。打(ウ)ち込(コ)み。〈略〉』なぞ、彼等昔ながらの『婦女誘惑術』」

(18) キーボードなどでデータ入力すること。

[語誌]文献上は、(15)中世戦記物語類や武家作法書類にみられる例が古いものである。「うちこみのいくさ」という形でも同時期に見え平時における騎馬通行行進についても用いられる。(15)の(イ)の「太平記」の例も大塔宮護良親王入京盛儀描写した場面で、合戦場面ではない。


うち‐こ・む【打込】

1⃣ 〔他マ五(四)

相手の体に、刀を切り入れるまた、剣道ボクシングで、相手打ってかかる。

保元(1220頃か)中「内冑切前(きっさき)上り打ちこみければ」

たたいたり、突いたりして物を中へ入れる。

*虎明本狂言鼻取相撲室町末‐近世初)「地へ三尺打こまふほどに」

思ひ出す事など(1911)〈夏目漱石〉五「秋の江に打(ウ)ち込(コ)むの響かな」

③ (「うち」が接頭語化した場合が多い) 勢いよく投げ入れるほうり込む

天理本狂言節分室町末‐近世初)「ふくはうちおにはそとと云て、うちこみ入や」

咄本鯛の味噌津(1779)ばくちうち神棚から引づりおろし、どぶへ打込」

弾丸などを打って敵の軍や陣などへ入れる。また、球技相手の陣へ球を打ち入れる。

近世紀聞187581)〈染崎延房〉五「火矢を打込(ウチコ)んで」

(5) ある事に金をつぎこむ

(イ) ばくちを打ったり、海難打荷(うちに)をしたりして財産を使ってしまう。

*虎明本狂言博奕十王室町末‐近世初)「こがねのふだ〈略〉ことごとくうちこむほどに」

(ロ) (「うち」は接頭語物事に金をたくさん使う。

浮世草子傾城禁短気(1711)一「まあ四五千両ほど打こんで執行(しゅぎゃう)めされ」

(6) (「うち」は接頭語深く心を寄せる自分気持注ぎ込む

(イ) ある人を恋い慕って夢中になる。ほれこむ

玉塵抄(1563)二四「荘公のてかけの女房うちこうで」

(ロ) 物事熱中する。全力集中する。

非凡なる凡人(1903)〈国木田独歩〉下「身も魂も〈略〉仕事に打込(ウチコ)んで居る」

(7) (「うち」は接頭語相手急所を突いて言い負かすやりこめる

浮世草子傾城色三味線(1701)大坂「まそつとよい事を申せと打こめば」

(8) (①の比喩的用法) 頭や心に強く入れる。

*死(1898)〈国木田独歩〉六「これが印象を頭に打(ウ)ち込(コ)むだ」

(9) (「うち」は接頭語能楽で、手を前方へ出すと同時に袖を手の外側から内側巻きつける型をする。

申楽談儀(1430)定まれる事「両の袖を打こみて、左右さっさっ棄つる也」

(10) 能楽歌舞伎などで、太鼓や鼓などの演奏を入れる。

歌舞伎小袖曾我薊色縫十六夜清心)(1859)大詰「これへ岩戸神楽打込み

(11) 打つことをじゅうぶんに行なうまた、野球などでさんざん相手を打つ。

東京の孤独(1959)〈井上友一郎〉ある浮沈エース桶川をも打ち込んで」

(12) 囲碁相手の陣へ石をおろす。また、相手に何番か続けて勝つ。

断橋(1911)〈岩野泡鳴〉八「川崎はなほ死に物ぐるひの石を打ち込みながら」

(13) キーボードなどで、コンピュータデータ入力する。

2⃣ 〔自マ五(四)

順序なく入り交じるごちゃごちゃと集まる。

愚管抄(1220)六「後に三百余騎はうちこみありけり

② 馬が乗り手を落とそうとして首を両脚の間に入れて進む。

日葡辞書(1603‐04)「ウマ〈略〉ウマガ vchicomu(ウチコム)、または、vchicôde(ウチコウデ) ユク

③ (波が)押し寄せるがどっとはいってくる

歌舞伎青砥稿花紅彩画白浪五人男)(1862)四幕「打ち込む浪にしっぽりと」


打込

読み方:ウチグミ(uchigumi)

大勢人間合同で何かをする場合


打込

読み方:うちこみ

  1. 共犯人が互に状況を通諜するを云ふ。又不良少年青年縁日活動写真館等にて若い婦人の袂に手紙名刺を入れる事。〔不良少年語〕
  2. 共犯者互に状況通牒すること。②又不良少年映画館などで若い婦人の袂に手紙名刺を入れること。「うちし」ともいう。

分類 不良少年


打込

読み方:うちこみ

  1. 二人以上共謀窃盗犯又ハ共犯人互ニ状況通牒スルヲ云フ。〔第三類 犯罪行為
  2. 異ル系統掏摸一緒ニナツテヤルコト。「多クハ旅先デ行ハレマス此方三人先方二人デモガフハ半分宛取リオ互安心シテ別レテアキナヒ出来ルヨウニシ決シテ其ノママ別レル事ハアリマセン」(菊地藤吉郎)。

分類 掏摸


打込

読み方:うちこみ

  1. 芝居鳴物一番目大詰終り次の狂言に移る時打込む太鼓

分類 東京芸能

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