戸隠信仰と梨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 09:49 UTC 版)
九頭竜大神を祀る戸隠神社(長野県長野市戸隠所在)では、歯を患った者が3年間梨を絶って参拝すると平癒するという言い伝えがあり、戯作家・十返舎一九も著作『戸隠善光寺往来』に於いて「九頭龍権現は岩窟内におられるという。梨を神供とする。虫歯を患う者は、梨を断ってお祈りすると必ず治る」と記している。 このように戸隠神社は歯の神として人気があり、歯痛に悩む江戸の人々は平癒祈願をする際、梨の実に自分の氏名や歯の痛む場所などを書いてから神社のある戸隠山の方を向いて祈り、その後実を川へ流す風習を行っていた。 本作のサゲは以上の風習を基にしたものであるが、現代では知っている人がほとんど居ないため、あらかじめ枕で戸隠信仰と梨の関係を説明する必要があり、口演時間の関係上で次郎兵衛が帰宅した所で打ち切る場合が多い。
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