悪魔の足の根
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/06 09:53 UTC 版)
この事件では、燃焼させると幻覚症状と致死性の有毒ガスを発生させる「悪魔の足の根(Radix pedis diaboli)」と呼ばれるアフリカにのみ存在する毒物が使用されたため、コーンウォールの警察には死因がつかめなかったという設定になっている。ホームズは現場調査の際、警察の捜査を妨害しないよう、ランプに残された粉末は半分だけの採取にとどめている。警察に対してはランプに注意するよう助言し、情報が欲しければ別荘へ訪ねてくるようにとも伝えたが、警察はホームズを頼ろうとはしなかった。 「悪魔の足の根」については現代でも知られていないが、その有効成分についてはいくつかの説がある。ジョージ・B・コーエル博士はLSD-25であるとし、未知の植物の根に、同様の合成物質が含まれている可能性があるとした。薬物学協会会員のF・A・アレンはレセルピンであるとし、「悪魔の足の根」は根にレセルピンを含むインドジャボクの同類であるとした。日本のシャーロキアン田中裕二は、この2説を当たらずといえども遠からずとし、自身は「ドーパミンやセロトニンの化学構造により近い構造上の骨格を持つもの」だとその正体を推測している。
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