悪魔としてのマモン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 06:45 UTC 版)
元来、Mammon は「富・財」を意味するシリア語にすぎなかった。これが悪魔学において金銭の悪魔として定着したのは、『マタイによる福音書』の「汝ら神と富とに兼ね事ふること能はず」(6:24)の解釈に由来する。 ドイツのイエズス会士、ペーター・ビンスフェルト(英語版)は著書『魔女と悪人の告白について』(1589年)において、キリスト教の「七つの大罪」を司る七つの悪霊のリストを示した。その中でビンスフェルトは、マモンを「強欲」を司る悪霊とした。ネッテスハイムのコルネリウス・アグリッパは、1533年に出版された三部作『隠秘哲学論』の巻3第18章「悪霊の階級、その堕落とさまざまな性質について」の中で、マモンについて次のように述べた(この箇所は1801年に出版されたフランシス・バーレット(英語版)『秘術師』にも引用されている)。 さらに、〔人を〕誘惑する者、陥れる者たちは最下位〔悪霊の第9位〕にあり、そのひとつはあらゆる人間に現臨している。ゆえに我々はそれを悪しきゲニウス〔悪霊〕と呼び、その君主は貪欲と解釈されるところのマモンである。
※この「悪魔としてのマモン」の解説は、「マモン」の解説の一部です。
「悪魔としてのマモン」を含む「マモン」の記事については、「マモン」の概要を参照ください。
- 悪魔としてのマモンのページへのリンク