急性期CEA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 06:07 UTC 版)
急性期CEAは、日本の脳卒中治療ガイドライン2009では十分な科学的根拠はないと記載されている。2004年にRothwellらはECSTとNASCETのサブグループ解析を行い男性、75歳以上、最終虚血発作から2週間以内がCEAの治療効果が高いという報告をした。CEAは発症後早ければ早いほど脳梗塞再発の予防効果が高いが合併症率も高くなり、遅く行えば合併症率は低くなるが予防効果も低くなる。発症後3日から14日が安全に手術が思考できるが2日以内は合併症率が高かったという報告がある。急性期CEAが可能となった背景には術前後の血圧管理や出血予防ができるようになったこと、心筋虚血の予知や管理ができるようになったこと、急性期CEAに不適な症例を除外できるようになったことなどの要因がある。特に不適な症例の除外が重要でありこれらは以下のようにまとめることができる。神経症状や意識障害が重篤であること、すでにCT/MRI上で大きな梗塞巣が出現していること、虚血部に出血性病変があること、全身麻酔上、手術に不向きである(全米麻酔分類gradeⅤ)か80歳以上の高齢であることなどである。高知赤十字病院の基準ではMRIのDWIでMCAの1/3以上の病変が認められること、MCAがM1ないしM2レベルで閉塞していること、JCSⅡ-30以上の意識障害が6時間以上持続することが除外基準である。
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