御焚上げと塩加持
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 01:37 UTC 版)
御師の家の前の通りには、御師の檀家である各講社が奉納した大松明を立てて、それを講社が拝んで祈祷するのが本来の姿であったが、近年では大松明を奉納する講社は少なくなり、そのような講社では御師の家のタツミチ(表通りから御師の家に続く細い通路)に篝火を焚き、講社の松明代わりにしている。また、伊丸講・丸金講・扶桑教では御焚上げと呼ばれる儀礼が行われる。これは筒屋の前にある大松明と富士山に向かって地面に座り、松明の前に白い布を広げ、約2キログラムもの塩を円錐形に盛り、その盛り塩に多数の線香を立てて火をつけ、大祓えを唱えて諸神を呼び神徳経を唱えるものである。「参明藤開山」(さんみょうとうかいざん)と書いた焚き符の半紙を線香の火で焚いて「コウクウタイソクミョウオウソクタイジン」の御身抜きを唱える。その後、線香と符の灰が混ざった塩を白い布に包み、それを信者の体に擦り健康を祈願する。また、この塩を翌朝の加持に用いたり信者に分けたりする。これを塩加持と言う。
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