広いファン層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 14:14 UTC 版)
グールドの活動・作品は多くの人を魅了し、クラシック音楽の愛好家に限られず、幅広いファンを獲得してきている。 アストル・ピアソラのような他ジャンルの音楽家やエドワード・W・サイードやロラン・バルト のような現代思想の専門家にもファンが多いのも特徴的である。また、ヴァレリー・アファナシエフ、ファジル・サイ、アワダジン・プラットなど、多くの音楽家に影響を与え、敬意を受けている。坂本龍一はNHKのグールドの特集番組で学生時代にグールド独自の異様な姿勢による演奏法を真似たとも語っている。 ただ、グールドと親交があり、彼の自宅を訪れることもあった指揮者小澤征爾は、作家の村上春樹との対談において以下のように述べている。 村上「グールドの演奏を聴いていて興味をひかれるのは、ベートーヴェン演奏なんかでも、対位法的要素を積極的に持ち込んでいくんですね。ただオーケストラと調和的に音を合わせるというんじゃなくて、積極的に音楽をからめ、緊張感を作っていく。そういうベートーヴェン像は新鮮でした」小澤「本当にそうですね。でも不思議なのは、彼が死んじゃったあと、そういう姿勢を引き継いで発展させるような人が出てこなかったことです。ほんとに出てこなかった。やっぱりあの人は天才だったのかな。彼の影響を受けた人はいるかもしれないけど、彼みたいな人は出てこなかった。だいいちに、あそこまで勇気のある人がいないでしょう。僕から見ると」
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