平治物語絵巻とは? わかりやすく解説

平治物語絵巻

読み方:ヘイジモノガタリエマキ(heijimonogatariemaki)

分野 絵巻物

年代 鎌倉中期

作者 作者未詳


平治物語絵巻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/22 05:20 UTC 版)

平治物語絵巻 (三条殿焼討)

平治物語絵巻(へいじものがたりえまき)は、鎌倉時代13世紀後半)の絵巻である。紙本着色[1]。「平治の乱」に取材した軍記物語平治物語』を絵巻化したものである。鎌倉絵巻の最高峰の1つ。住吉慶恩の作といわれる。

かつては十数巻あったといわれるが、現存するのは、ボストン美術館蔵の「三条殿夜討の巻」、静嘉堂文庫蔵の「信西の巻」[2]東京国立博物館蔵の「六波羅行幸の巻」(国宝[3]) の3巻と、諸所分蔵の「六波羅合戦の巻」残欠14図である[4]

この他に、散逸前に模写された墨書きによる「白描模本」が多く残されており、断片のみ残る「六波羅合戦の巻」を含めて失われた巻の概要を知ることができる。特に、遠山記念館には狩野養長が模写・着色した「待賢門合戦巻」の前半1巻、「六波羅合戦巻」の全体2巻が残されており[5]、ともに実物が現存していないため貴重である。

伏見宮貞成親王の日記『看聞御記』に平治絵が山門の秘蔵として西塔にあったことが記されている[6][7]

脚注

  1. ^ e国宝 - 平治物語絵巻(六波羅行幸巻)”. emuseum.nich.go.jp. 2022年3月29日閲覧。
  2. ^ 平治物語絵巻 信西巻”. www.seikado.or.jp. 静嘉堂文庫美術館 . 2022年3月29日閲覧。
  3. ^ 東京国立博物館 -トーハク-. “東京国立博物館 - コレクション 名品ギャラリー 館蔵品一覧 平治物語絵巻 六波羅行幸巻(へいじものがたりえまき ろくはらぎょうこうのまき)”. www.tnm.jp. 2022年3月29日閲覧。
  4. ^ 平治物語絵巻”. コトバンク. 2022年3月29日閲覧。
  5. ^ 遠山記念館だより第62号、遠山記念館、2022年3月
  6. ^ 宮 次男, ed (1978-07-15). “No.146 合戦絵”. 日本の美術7 (至文堂) (第146号): 46. 
  7. ^ 小松茂美 編『前九年合戦絵詞 平治物語絵巻 結城合戦絵詞 続日本絵巻大成17』中央公論社、1983年9月25日、138頁。 

外部リンク


平治物語絵巻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 01:13 UTC 版)

鎌倉文化」の記事における「平治物語絵巻」の解説

平治の乱描写した合戦物で鎌倉中期13世紀)の制作である。紙本著色。藤原信頼源義朝による「三条殿夜討」の場面がとくに有名。六波羅行幸巻1巻(東京国立博物館所蔵本)は国宝指定されている。他に静嘉堂文庫本、米国ボストン美術館所蔵本等がある。この時代大和絵正系属す作者による合戦物の最高峰評される

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「平治物語絵巻」を含む「鎌倉文化」の記事については、「鎌倉文化」の概要を参照ください。

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