工業化のプロセス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 23:22 UTC 版)
工業が何かしらの理由で比較優位性をもつと工業への資源集中が始まる。工業化の前段階においては農業が主産業である場合がほとんどであるため、農産業の資源解放(解体)が同時に進行する。 工業は、農業よりも少ない土地により多くの労働量を吸収して発展する。さらに、工業は規格化や生産手段の高度化を行ないやすいために、農業よりも生産性向上が早まり、農業から工業への資源配分転換を促す。 輸出、国策による殖産興業、国内需要の発生、輸入代替などさまざまな理由から工業製品の需要が生まれ工業化を支える。この需要には、工業が成長する過程で行う設備投資も含まれるため、自らの成長が自らの需要を生む循環が発生する。 工業化は、工業の発展に伴い必要となる金融・流通などの産業に膨大な労働需要を生む。農業解体によって解放される資源を、それらの産業との間で分配した後は、移転的な成長を終え「工業化」のプロセスは終了する。このため、すべての資源が工業に投入される状況にはならない。
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