巣引き(繁殖)方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 04:19 UTC 版)
多頭飼いしても喧嘩せず仲良くしていることから『十姉妹』という漢字を当てられる様に、ジュウシマツは他の鳥に比べて性格がおとなしく温和な性格のため、人にもよく慣れ、飼育は非常に簡単である。初心者向けの飼い鳥である。よって巣引きも容易である。 巣引きには春と秋、3〜4月か9〜10月が最も適している。庭箱に移し変えるのが理想的であるが、ジュウシマツは飼育下の環境に馴れているので、通常のケージ(鳥かご)でも繁殖可能である。 発情させるために粟玉を与える。粟玉は汚れやすいので毎日交換する。与えすぎると脂肪過多になるので注意。丈夫な卵の殻を形成させるため、青菜やボレー粉を多めに与える。つぼ巣は湯をかけて日干しで乾燥させ、しっかりと消毒しておく。シュロの毛など、巣材になるものをケージの中に入れておく。 正常に交尾が行われて約2日目以降、メスは1日1個ずつ、全部で3〜9個ほどの純白の卵を産む。産卵を始めたら、粟玉を与えるのをやめ、庭箱でない場合は、ケージにつぼ巣の上にかかるように暗い色の布を被せる。産卵を始めたら、むやみにつぼ巣を覗き込んだり、ケージの周りで大きな音や振動を発したり、ケージを移動させたりしてはいけない。なぜなら、親鳥が抱卵をやめてしまうことがあるからだ。 卵は約2週間で孵化する。雛は孵化後約20〜30日で巣から顔を出すようになり、約35日後には巣から出て自分で餌を食べられるようになり、約40日後には完全に巣立ちする。その間、孵化しなかった卵や落鳥(死亡)した雛は、親鳥や他の雛への影響を防ぐため、直ちに取り出す。巣立ちした雛は別のケージに移しても良いが冬の時期は注意。 3週間経っても孵化しない場合は無精卵の可能性が高いので、卵を全て取り出して発情からやり直させる。また、雌雄の相性が悪く交尾が正常に行われなかったり、雌雄のどちらかに繁殖機能の欠陥があったりする可能性もあるので、1ヶ月半経過しても産卵が行われなかったり、無精卵しか生まなかったりする場合は、ペアを交換する。
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