尾付きe
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 01:57 UTC 版)
尾付きe(e caudata、ラテン語で「尻尾」を意味する cauda に由来)という、オゴネク付きeによく似た記号がある。この記号はラテン語やアイルランド語の古文書に見られ、中世の筆記体において ae の合字を意味していた。 また、古ノルド語の古文書でも尾付きo(o caudata、「鉤付きo」(hooked o) と呼ばれることもある)という文字が登場する。これは、現在の古ノルド語の標準正規化法で円唇後舌半広母音 [ɔ] を表すのに用いる文字でなく、oe の合字である。 鉤がoの上に付けられることもあり、これは母音の長さや変化を示すために用いられた。一つの文字に上向きの鉤と下向きの鉤の両方が同時に付けられている事例もある。また、鉤が左右反転して、左向きに付けられている事例もある。 このように、オゴネク付きeと尾付きeは出自も用法も異なっているが、現在の電子媒体では一般に同じ文字が用いられる。ただし、厳密には字体も異なっており、ポーランド語のオゴネクはeの曲線部の終端から繋げるようにして書くが、中世ラテン語のカウダはeの曲線部自体にくっつけるようにして書く。
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