導入へ向けた試験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/05 14:14 UTC 版)
「北海道新幹線総合システム」の記事における「導入へ向けた試験」の解説
2014年12月より北海道新幹線の試験走行が行われていたが、在来線との供用区間が存在するため以下のような制限が存在した。 なお、在来線の運行管理システムは北海道新幹線開業前用のものと開業後用のものがあるため、便宜上前者を旧、後者を新と記す。 日中においては共用区間の制御を在来線の旧運行管理システムが担当するため、新幹線はこの区間を走行できない。 夜間の走行試験時間帯においては共用区間の制御をCYGNUSに切り替え、この区間の新幹線の試験走行を可能にしていた。しかし、システムの切換に伴う作業時間や列車の運休を最小限にするため、供用区間以外の在来線はCYGNUSとの接続ができない旧運行管理システムのままにしていた。このため、JR貨物EH800形電気機関車の走行試験の際に新中小国信号場や木古内駅でのシステム切換のための待機が必要となり、直通運転での試験ができなかった。 このため、開業後の本来の形であるCYGNUSと在来線の新運行管理システムが一体となった状態での試験ができないという問題点があった。 そこで、鉄道利用が少ないと想定される2016年1月1日にCYGNUSと在来線の新運行管理システムに切り替えた上で、これらの未確認事項やシステム全体の24時間安定稼働を確認する試験が実施された。このため、前夜から翌朝にかけて津軽海峡線を通過する全列車および、江差線、津軽線の一部区間、一部列車が運休になった。 また、開業日の2016年3月26日の直前となる3月22日未明に、開業準備と最終確認のためにCYGNUSと在来線の新運行管理システムへの切り替えを行うこととなった。津軽海峡線の全旅客列車は切り換え後のシステムに対応していないため、3月22日~25日にわたって運休にする必要が生じた。この関係で、「カシオペア」「スーパー白鳥・白鳥」「はまなす」はすべて2016年3月21日までに最終運行を迎えた。なお、貨物列車は切り換え後のシステムにも対応しているため、この期間も運行していた。
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