審理の分担
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/04 18:46 UTC 版)
欧州司法裁判所は1952年の創立以来、単独で法解釈にかかる案件を裁いてきたが、加盟国や各機関の拡大やEU法の充実により審査対象が増加したことにより、その負担が大きくなっていった。そこで1988年に単一欧州議定書に基づき欧州連合理事会において、2審制の整備も兼ねて第一審裁判所の導入が決定され、翌年に欧州司法裁判所に併設された。その後2003年にはニース条約により第一審裁判所の独自性が認められるようになった。第一審裁判所では個人や法人が提起する訴訟の多数を係属する。またニース条約ではさらなる負担軽減策として、第一審裁判所の下に司法小委員会を設置することを認め、特定分野の訴訟を扱うことができるようにした。これを受けて欧州連合理事会は欧州連合の諸機関とその職員との間の雇用条件や職務規程に関する訴訟を扱う特別裁判所として、欧州連合公務員裁判所を設置した。
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