定常流VAD
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 20:51 UTC 版)
定常流VADのポンプ駆動方式には遠心ポンプ(英語版)型と軸流ポンプ(英語版)型の2種類がある。遠心ポンプ型はポンプ内部の羽根車(Impeller、インペラ)が回転することにより生じる遠心力で血液を吸引・駆出する機構を持つ。代表的な機種には第2世代定常流植込型のEVAHEARTや、磁気浮上による非接触軸受の機構を持つ第3世代定常流植込型のDuraHeartなどがある。DuraHeartは世界初の磁気浮上遠心ポンプを用いたVADで、インペラをポンプ内壁のどこにも接触させずに浮上させて回転させることにより、長期耐久性・抗血栓性を備えているという特徴がある。体外設置型でも、磁気浮上式の遠心ポンプを用いたCentriMagが米国で使用されている。一方軸流ポンプ型では回転するインペラ軸の前後に発生する揚力により血液を駆出する機構を持つ。軸流ポンプはインペラの高速な回転を要するものの、小型化には遠心ポンプ型より有利である。代表的な機種はHeartMate IIやJarvik 2000などがある。経皮的VADのインペラはカテーテル内に羽根車とモーターを備える軸流ポンプの定常流である。
※この「定常流VAD」の解説は、「補助人工心臓」の解説の一部です。
「定常流VAD」を含む「補助人工心臓」の記事については、「補助人工心臓」の概要を参照ください。
- 定常流VADのページへのリンク