定吉の鬱憤晴らし
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 16:28 UTC 版)
定吉は普段から「おしゃべりだ。おしゃべりだ」と小言を言われ続けているようで、どこかで鬱憤晴らしをしてやろうと思っていたのだが、どうやら今がそのときだと思ったらしい。 熊五郎の家について、旦那が用があるから急いでくるようにと言うついでに、早く行かないと店をしくじる(出入り禁止になる)と付け加える。 その口ぶりから「旦那、怒ってるのか?」と熊五郎が尋ねると、「カンカンになって怒ってる」と、事実を省略して話す定吉。 熊五郎、旦那の怒っている理由を聞き出そうとするのだが、定吉は「タダじゃ嫌だ」と足元を見る。 ならば好きなものを買ってやると言う熊五郎に定吉、 「芋羊羹(もしくは焼き栗)が食べたい」 「売ってたら買ってやる」 「後ろで売ってる」 実は定吉、あらかじめ見当をつけていた。 熊五郎が小さいのを一本買おうとすると、定吉は大きいのを二本買えと言い出す。 熊五郎が 「そんなには食えないだろうが」 と言うと、定吉、 「一本は普段世話になってる○○どん(先輩の小僧)にやるの」 「お前、人のもので義理しなくていいの」 とはいうものの、やむなく大きいのを二本買って定吉に喋らせる熊五郎。 ところが定吉は断片的にしか覚えてなく、何がなんだかさっぱり分からず仕舞い。 挙句の果てに定吉はとっとと先に帰ってしまう。
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